2008 Fiscal Year Annual Research Report
イネのオーキシン関連の突然変異体の解析によるオーキシンの形態形成機構の解明
Project/Area Number |
08J06824
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
山本 優子 Nagoya University, 大学院・生命農学研究科, 特別研究員(DC2)
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Keywords | オーキシン / イネ / 冠根 |
Research Abstract |
イネでオーキシン関連突然変異体を解析し、オーキシン作用に関する新しい知見を得るため、イネにおけるオーキシンに関連した形態異常を指標に、オーキシン関連変異体の選抜を行い、これまでに複数の候補変異体を得た。その中でも冠根の発生が異常になると同時に、地上部の形態形成もオーキシンに関連した異常を示す劣性変異体crown root less 2(crl2)に注目した。crl2変異体では、根の発達異常と重力屈性の異常が観察された。まず、WTに比べ、冠根数、側根数が減少することや種子根長が太く長くなることを確認した。このことから、根の発達が異常になっていると考えられた。また、crl2変異体は重力屈性の異常が観察された。寒天培地で発芽させ、根が伸びたところで、90°回転させ、その曲がり具合を比較すると、地上部のtip angleではWTと比べて敏感になり、地下部では低くなるという結果が得られた。このような特徴を示すイネの突然変異体は知られておらず、新規なイネの突然変異体であるこどが期待された。そこで単離を試みることにした。これまでに、赤で囲った第一染色体のマヤカーC2690-2とC2134-2の0.8cMにまで候補領域を絞り込んでいる。 これまでに取られたいくつかの冠根の発達に異常を示す突然変異体のうち、crl1,crl4の原因遺伝子はオーキシンに関連する遺伝子であることが既に報告されている。従って、crl2もオーキシン関連の新規な突然変異体であることが期待される。
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Research Products
(1 results)