2010 Fiscal Year Annual Research Report
細胞レベルの個体群ダイナミクス:微生物生態・免疫系・ガンの数理研究
Project/Area Number |
08J06835
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
中岡 慎治 東京大学, 大学院・数理科学研究科, 特別研究員(PD)
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Keywords | 微生物生態系 / 免疫系 / ガン / 個体群ダイナミクス / 数理モデル / 微分方程式 / シミュレーション / 数理生物学 |
Research Abstract |
研究内容・意義と重要性 本研究では微生物生態、免疫系、ガンといった環境・医療において重要な生命現象をターゲットにし、これら生命現象に共通する資源競争、個体の成長といった細胞レベルでの基本動作や性質の理解を目指している。本年度は、昨年に引き続いて免疫系の数理研究を中心に研究を進めた。具体的に取り組んだ内容は、次の3つの課題である:(1)造血幹細胞の個体群ダイナミクス研究(2)一細胞計測系に対する数理モデル構築(3)腸内微生物による複雑代謝ネットワークの数理モデル構築。本課題は、定量的測定実験をベースに理論を構築した融合型研究と位置づけられ、異分野融合研究を促進し、生命科学の諸分野にも応用できるような枠組みを作り上げていく第一歩と位置づけられる。この課題に関する研究報告を国内で4回、国内外の国際会議で7回行った。中でも、第3回日中数理生物学コロキウムでは招待講演者として発表した。 研究費使用の主な内訳 情報収集と研究打ち合わせのため、免疫系と数理生物学・システム生物学における国内の関連する学会や研究集会へ参加し、得られた研究成果の発表などを行った。シミュレーション研究を実施するために計算専用コンピューターと研究に必要となる各種書籍を購入した。
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Research Products
(14 results)