2008 Fiscal Year Annual Research Report
植物糖転移酵素の構造と機能の解析およびその有用物質生産への応用
Project/Area Number |
08J06838
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Research Institution | Nagoya City University |
Principal Investigator |
政田 さやか Nagoya City University, 大学院・薬学研究科, 特別研究員(DC2)
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Keywords | 植物二次代謝 / 糖転移酵素 / 配糖体 / 部位特異的変異導入 / ホモロジーモデリング |
Research Abstract |
本研究では、植物由来の低分子化合物配糖体の構造多様性に大きく寄与している、配糖体の糖鎖にさらに糖を付加して糖鎖を伸長する酵素(糖鎖伸長酵素、sugar-sugar glycosyltransferase)の酵素化学的ならびに構造化学的機能を解明し、天然・非天然の様々な有用配糖体生産に繋げることを目的としている。 本年度は、まず、遺伝子組換えによって糖鎖伸長酵素CaUGT3の遺伝子を抑制させたニチニチソウ培養細胞あるいは植物体の作製を試みたが、アグロバクテリウム法による形質転換を成功させることができなかった。 一方、糖鎖伸長酵素CaUGT3の構造解析では、CaUGT3の酵素タンパク質についてホモロジーモデリングによる立体構造予測を行い、低分子化合物の基本骨格に一つ目の糖を転移する酵素(配糖化酵素)の立体構造との比較により、糖鎖伸長酵素に特徴的な基質ポケットを形成するアミノ酸残基を発見した。さらに、このアミノ酸残基を配糖化酵素由来のアミノ酸に置換した変異酵素は、低分子配糖体に対する糖鎖伸長活性を大幅に失っていたことからも、本研究により発見されたアミノ酸残基が、糖鎖伸長酵素の活性発現において極めて特徴的で重要な残基であるととが明らかになった。この知見を基に、配糖化酵素に糖鎖伸長活性を付加したり、糖鎖伸長酵素を配糖化酵素に変えたりすることによって、今後、新たな糖転移活性を持つ酵素タンパク質を利用した有用配糖体生産が可能になると期待される。
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Research Products
(6 results)