2009 Fiscal Year Annual Research Report
H5N1インフルエンザウイルスのサイトカイン誘導能の解析
Project/Area Number |
08J07017
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
坂部 沙織 The University of Tokyo, 医学系研究科, 特別研究員(DC1)
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Keywords | H5N1ウイルス / ヒトマクロファージ / サイトカイン / 新型H1N1ウイルス |
Research Abstract |
H5N1インフルエンザウイルスのサイトカイン誘導能の解析 背景 2009年、豚由来のH1N1ウイルスによる新型インフルエンザパンデミックが発生し、大きな問題となった。一方、H5N1ウイルスによるヒトへの感染・死亡例も依然増加している。その死因は、高サイトカイン血症であると考えられている。 方法 ヒト末梢血由来マクロファージに、H5N1ウイルスおよび新型H1N1ウイルス、コントロールとして、季節性インフルエンザウイルスを感染させ、ウイルスの増殖性と48種類のサイトカイン・ケモカイン放出量を調べた。 結果 H5N1ウイルスの中には、サイトカイン誘導能が季節性ウイルスとあまり変わらない株もあることがわかった。一方、新型ウイルスは、季節性ウイルスに比べ、若干高いサイトカイン誘導能を示した。 また、増殖性に関しても、季節性ウイルスとH5N1ウイルスとで大きな差は認められなかった。 H5N1ウイルスの中にもあまりサイトカインを誘導しない株もあるというのは、新しい知見であり、現在論文を作成中である。
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