2008 Fiscal Year Annual Research Report
ブラジル狂犬病ウイルス野外株の病原性発現機序および宿主特異性の解明
Project/Area Number |
08J07084
|
Research Institution | National Institute of Infectious Diseases |
Principal Investigator |
佐藤 豪 National Institute of Infectious Diseases, 獣医科学部, 協力研究員
|
Keywords | 狂犬病野外株 / ブラジル / 遺伝子型 / 病理解析 |
Research Abstract |
【目的】ブラジルの各種動物より分離された狂犬病ウイルス(RV)野外株および実験室株を用いて感染実験・遺伝子組換え実験を行い、それぞれの変異がRV野外株の性状に関与しているか否かを検証する。【具体的内容】サンパウロ州立大学においてRV野外株(コウモリ・家畜分離株)を用いた接種・継代試験を行い、RV核酸の抽出およびマウスホルマリン固定標本の作製を終了した。またサンパウロ滞在中にRV野外株の病原性に関わる第333残基の変異についての論文を発表した。帰国後(12〜5月現在)は日本において抽出したRV核酸、特に抗原性状に関わる糖蛋白と軸索移動に関わるリン酸化蛋白遺伝子のシークエンスを行い、継代によって確認された病原性の変化が遺伝子変異によるものであるかどうかを解析している。また同時に、マウスホルマリン固定標本より脳組織および脊椎の病理切片標本を作製し、RV実験室株、野外株接種時に見られる病理像および抗原の分布の相違を解析中である。【意義・重要性】RV野外株がマウス脳組織内で継代されることによる表現型の変化を遺伝子配列の変異と関連付けて解析された例はなく、貴重なデータであると考えられる。また、コウモリ・家畜分離RV野外株の病理解析は発表されているデータはほとんどない。
|
Research Products
(3 results)