2009 Fiscal Year Annual Research Report
次世代大型重力波検出器高出力レーザーの極限安定化技術の開発
Project/Area Number |
08J07095
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
大前 宣昭 The University of Tokyo, 大学院・新領域創成科学研究科, 特別研究員(DC1)
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Keywords | 重力波検出 / 高出力レーザー / 電気光学変調器 |
Research Abstract |
日本の次世代大型重力波検出器のための高品質・高出力レーザー光源に必要とされる極限安定化システムの開発を遂行している.その中で,平成21年度は以下のような成果をあげた. 1.これまで開発を進めてきた高出力レーザーの周波数安定化システムの改良を行った.高出力光用電気光学変調器の最適化を行うことで,前年度の結果(制御帯域100kHz)を上回る結果(制御帯域1MHz)を実現させた.これは,次世代大型重力波検出器での要求を十分みたす. 2.高出力レーザーの偏光特性の改善を行った.レーザー共振器内に偏光子を挿入することで,安定した水平方向の直線偏光(偏光比17dB)出力を得た.また,その際,レーザー出力が落ちないように,鏡の反射率の検討を行い,出力の劣化なく,偏光特性の改善を実現した. 3.重力波検出器用の光変調システムの検討を行い,レーザーパワーの損失のないレーザー振幅変調システムの原理の検証を行った. 4.重力波検出器用光源の短波長化による高感度化のために,レーザーの波長変換実験を行った.(独)物質・材料研究機構との共同研究で,周期分極反転構造を持つストイキオメトリックリチウムタンタレート結晶を用いたシングルパス波長変換で,波長1064nmから532nmへの波長変換出力19Wを実現した.また,リチウムトリボレート結晶を用いて行った外部共振器型波長変換では,同じく波長1064nmから532nmへの波長変換出力46W出力を実現した.
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Research Products
(5 results)