2008 Fiscal Year Annual Research Report
ケモメトリカル分光イメージング法による植物生育環境モニタリングシスチムの確立
Project/Area Number |
08J07335
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Research Institution | Nagoya University |
Research Fellow |
小堀 光 Nagoya University, 大学院・生命農学研究科, 特別研究員(DC1)
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Keywords | イメージング / クロロフィル蛍光 / 多変量解析 / 非破壊 / ストレス |
Research Abstract |
本研究は分光イメージングと、計量化学的手法を用いて植物のストレス強度や水分状態、光合成活性と言った、植物の生育状況を、非破壊的に行なうことを目的としたものである。本年度はクロロフィル蛍光誘導期現象に着目し、励起光照射開始後の蛍光強度の時間変化を可視化する手法を確立するとともに、これを用いた水ストレスの検出を主題とした。 1時間の暗処理を行なったポトスに青色および赤色の励起光を照射し、クロロフィル蛍光誘導期現象を観測した。730nmに最大透過率をもつバンドパスフィルターを装着したCCDカメラによって、励起光照射開始時から20秒にわたる60枚の蛍光画像を撮影した。得られた蛍光画像の各画素における輝度の時間変化を説明変量として主成分分析を行い、主成分スコア画像を作成した。主成分分析により、蛍光強度の変化を強調して抽出することが可能であった。また、主成分分析を行なう前にスムージングおよび一次微分処理を施すことで、蛍光強度の変化速度を効果的に抽出することが可能となった。この方法を用いて、水ストレスを加えた葉と通常の葉を同時に撮影したところ、これを判別することができた。 植物工場内における栽培において、生育する植物の生育状況をモニタリングし、その結果から外的環境を制御することにより、より効率的な生産システムを構築することが可能となる。本法を導入することにより、広範囲の生育状況を非接触で迅速に行なえることが期待される。
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Research Products
(3 results)