2008 Fiscal Year Annual Research Report
脳心血管疾患危険因子に対する薬物治療の医療薬学・経済学的検討
Project/Area Number |
08J07477
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
小原 拓 Tohoku University, 病院, 特別研究員(PD)
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Keywords | 脳血管疾患 / 医療薬学 / 薬剤経済 |
Research Abstract |
東北大学病院における新規研究については、「臨床研究に関する倫理指針」が改正され、平成21年4月1日から施行されることになり、改正後の指針に基づいて準備を進めるため、2年目以降の計画として実施予定である。各種既存研究のひとつであるJ-HOME-Morning研究およびJ-HOME-Elderly研究は、日本全国の主治医の下で家庭血圧測定を行っている降圧薬服用中の本態性高血圧患者約3500名を対象として、各種血圧管理状況および降圧薬使用の変遷とそれらが予後に与える影響を検討する追跡研究であるが、2008年度より3次調査・イベント調査が開始され、それぞれ70%程度の調査票回収を終えた。回収を終えている1次調査の結果を元に、第14回日本薬剤疫学会学術総会で「家庭血圧測定と降圧薬使用:J-HOME研究およびJ-HOME追跡(Morning)研究より」との演題名で発表を行った。また、J-HOME-Morning研究の1次調査から2次調査までのデータ収集が完了した患者において血圧管理の変化の要因について分析を行い、朝の家庭血圧管理状況改善と関速する要因を明らかにした。家庭血圧を指標とした高血圧治療に関する介入試験であるHOMED-BP研究は、2009年4月で新規患者登録が終了される予定であり、2008年度中に必須データの欠損を減らすことが急務であった。2008年度中に事務局からの問合せに加え、多数の施設へ複数回訪問調査に出向き、約70%の施設において必須データ入力が完了された。β遮断薬の有効性評価に関するJ-HOME-HR研究が2008年7月に開始され全国の参加施設より58例が登録され、選択基準に合致し、β遮断薬投与後8週が経過した終了症例は31例である。今後、登録された症例の確実な追跡を行う必要がある。市中病院における研究としては、仙台市中病院において、Ca拮抗薬の日間変動性に対する効果や脂質異常症治療薬・降圧薬の後発医薬品に関する同等性の評価を行い、各種学会・学術雑誌において結果発表を行った。
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