2008 Fiscal Year Annual Research Report
フィリピン共和国CBFMにおけるドナーの支援プロジェクトの比較分析
Project/Area Number |
08J07509
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
椙本 歩美 The University of Tokyo, 大学院・農学生命科学研究科, 特別研究員(DC1)
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Keywords | 森林資源管理 / 参加型開発 / フィリピン / 資源政策 / 合意形成 / 協働型ガバナンス / 政策実施 / 開発の人類学 |
Research Abstract |
平成20年度の研究は、国内外での文献・資料調査を通した分析枠組みの構築や先行研究調査と、JICAフィリピン事務所のインターンを通した現地調査を行った。とくに研究の主軸になる開発援助や資源政策の専門性を高めるため、当該年度は東京大学大学院新領域創成科研究科の佐藤仁准教授に指導委託をお願いした。異なる研究科の学生たちとの議論を通して、今後の分析を進める上で有効な基礎理論を習得できた。また学会発表を通して、国内外のフィリピン研究者と議論をし、研究に有効な示唆を得ることができた。さらに調査地を相対化し知見を広げるために、国内外の調査を行った。自然環境研究センターからの「里山イニシアチブ」に関するフィリピンでの受託調査では、研究者の調査地にある動植物の知識を得ることができ、短期間での調査手法を学ぶことができた。また研究協力者として参加している科学研究費補助金特定領域研究「持続可能な発展の重層的環境ガバナンス」では、宮古島の水資源を中心とした資源管理調査を行った。これらの調査から知見を広げ、研究課題を取り組む上で多くの示唆を得ることができた。さらに現地調査のためのタガログ語の習得も行っている。 現地調査は、JICAの技術協力プロジェクト「地域住民による森林管理(CBFM)プログラム強化計画」のインターンを通して行った。インターンでは、資源省と自治体間のパートナーシップについてのケーススタディを行い、報告書を提出した。また専門家会議等に出席し、議事録作成など事業に貢献しながら情報収集を行った。修士論文の研究を日本やフィリピンのプロジェクト関係者に発表し、知見の共有や議論を通したアウトリーチ活動を行った。この現地での人脈づくりは今後の調査に有効である。
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Research Products
(1 results)