2008 Fiscal Year Annual Research Report
批判的思考が抑制・促進される認知的プロセスの解明と教育プログラムの開発
Project/Area Number |
08J07514
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
田中 優子 Kyoto University, 教育学研究科, 特別研究員(DC2)
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Keywords | 批判的思考 / メタ認知 / 文化差 / 目標志向性 |
Research Abstract |
本年度は研究計画に基づいて,主に次の2つの研究を行った。 第1に,批判的思考の「使用判断」「実行」「表出」という3つのプロセスにおける抑制・促進が他のプロセスに及ぼす影響を検討することで,批判的思考が抑制・促進される一連の認知的プロセスを解明した。これらの研究の結果は,2008年9月に北海道大学で開催された日本心理学会第72回大会ポスター発表において報告した。また,本研究の結果と昨年度までに行ってきた研究結果をあわせて,批判的思考の「使用判断」から「表出」に至る批判的思考が抑制される一連のプロセスモデルについて学位論文としてまとめた。 第2に,批判的思考抑制パターンの国際比較を行うことにより,日本文化独特の抑制・促進パターンを検討するとともに,文化にかかわらない共通した批判的思考の抑制・促進パターンを明らかにした。本研究の結果は,2009年3月21日に京都大学で開催された「第15回大学教育研究フォーラム」のラウンドテーブル「批判的思考力の育成のための教育実践と認知的基礎」(企画者楠見孝教授)において話題提供者として報告した。また,2009年8月にAmsterdamで開催される13th European Conference for Research on Learning and Instruction(EARLI)においてポスター発表するための申請を行った。ポスター発表の申請は審査の結果採択された。
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Research Products
(5 results)