2008 Fiscal Year Annual Research Report
豊かなユーザエクスペリンス創成のための視覚特性を用いたメディア芸術表現の開発
Project/Area Number |
08J07518
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
藤木 淳 Kyushu University, 感性融合創造センター, 特別研究(PD)
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Keywords | メディア芸術 / 認知心理学 / 知覚 / インタラクション / コンピュータ・グラフィクス |
Research Abstract |
本研究はメディア芸術とデジタルコンテンツ産業の橋渡しとなるメディア芸術表現と、その表現を容易に応用可能とする基盤技術の開発を目的とします。今年度は当初の計画の通り、視覚心理学やコンピュータ・ビジョンの調査・分析に重点を置き研究に着手しました。 具体的には、最先端の心理学研究を行っているNTTコミュニケーション科学基礎研究所に客員研究員として参加、2008年8月から9月終わりの2ヶ月間、同研究所に滞在し、これまでの知覚心理学、認知心理学、知覚に関する研究を調査すると共にメディア芸術との関係性を模索しました。また、NTTコミュニケーション科学基礎研究所の研究員とも連携をはかり、心理学の研究者から本研究に対する様々な意見を得ると同時に、実際に本研究のプロジェクトの一環として"影"に対する人間の認識と視知覚特性を用いた新たなメディア芸術創成に向け研究を進めております。 コンピュータ・ビジョンの調査・分析として、コンピュータ・グラフィクスに関する論文調査を行い、様々なコンピュータ・ビジョン技法の現状を確認しました。また、最先端のコンピュータ・グラフィクス研究を行っているSony Computer Science Laboratoriesの研究員との連携もはかり、メディア芸術表現のための新たなコンピュータ・ビジョン技法の開発を行っております。 これまでの研究成果として、雑誌論文1本、9つの学会発表(うち海外6回)を行いました。また、第4回デジタルコンテンツシンポジウムにおいて船井賞を受賞、メディア芸術の世界権威であるArs ElectronicaにおいてHonorary Mentionを受賞するなど世界的な評価を得ております。これまでに本研究に関する4件の雑誌報道があり、セミナー講師、研究成果展示、ワークショップなどアウトリーチ活動も積極的に行っており社会へ貢献しております。
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Research Products
(10 results)