2009 Fiscal Year Annual Research Report
シロイヌナズナ生態型間差を活用したアルミニウム耐性機構の分子レベルでの解明
Project/Area Number |
08J07653
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Research Institution | The Institute of Physical and Chemical Research |
Principal Investigator |
小林 佑理子 The Institute of Physical and Chemical Research, 実験植物開発室, 特別研究員(PD)
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Keywords | 生態型 / シロイヌナズナ / アルミニウム / アソシエーション解析 / マイクロアレイ解析 |
Research Abstract |
Al応答シス配列の同定 マイクロアレイ解析から得られた、種々イオンストレス誘導遺伝子群データ、およびWeb上に公開されているアレイ解析データを用い、バイオインフォマティクスによるAl応答配列の推定を行っている。それらの推定配列の置換、および長さの異なるAtALMT1プロモーター配列とGUS遺伝子融合のシロイヌナズナ組換え体を作成した。それらのGUS遺伝子発現解析を行いAl応答シス配列の絞り込みを行っている。また、Alストレス以外のストレスやホルモンへの応答が確認され、それらの応答シス領域の絞り込みも行っている。 Al耐性差を説明するDNA多型の推定 STOP1遺伝子について耐性及び、感受性生態型間に検出されたDNA多型配列の組換え体を作成し(過剰発現体、STOP1変異相補体)、Al耐性、酸耐性評価を行っている。また、STOP1遺伝子近傍のゲノム領域のみを耐性型に置換した、準同質系統の作成とその耐性評価を行っている。また、多くの生態型の耐性レベルとゲノムワイドなSNP情報を用い、アソシエーション解析を行った。これによりシロイヌナズナゲノム上でAl、酸耐性と関連性の高いSNPを検出し、シロイヌナズナ生態型間の酸およびAl耐性差に関与する遺伝子の同定を試みている。 Al耐性遺伝子の同定 マイクロアレイ解析などから推定されたAl耐性に関与する候補遺伝子について、STOP1Al感受性変異を相補する組み換え体作成や、遺伝子破壊株による証明を行っているが、ポジティブな結果が得られていない。表現型解析の手法を考慮するとともに、アレイデータ解析の再検討と、アソシエーション解析を進めてそれらの統合結果からAl耐性遺伝子の同定を試みる。
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Research Products
(2 results)