2008 Fiscal Year Annual Research Report
シロイヌナズナ生態型間差を活用したアルミニウム耐性機構の分子レベルでの解明
Project/Area Number |
08J07653
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Research Institution | The Institute of Physical and Chemical Research |
Principal Investigator |
小林 佑理子 The Institute of Physical and Chemical Research, 実験植物開発室, 特別研究員(PD)
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Keywords | シロイヌナズナ / 生態型 / アルミニウム耐性 / アクセッション / QTL / ナチュラルバリエーション / ハプロタイプ / 有機酸 |
Research Abstract |
分子生物学的アプローチと共に、シロイヌナズナの生態型間差の利用とゲノム科学的アプローチによる、耐性機構に関与する因子の同定と、分子機構の解明を目的として研究を進めた。 1、AtALMT1遺伝子の発現制御機構の解明 段階的に削除したAtALMT1のプロモーター配列とリポーター遺伝子GUSを融合導入した組換え体を複数ライン作成した。それらを用いたストレス応答GUS遺伝子発現から、Al応答配列領域を数百ベースに絞りこむことができた。 2、リンゴ酸放出及びその他の機構に関与する遺伝子の探索 また、各種イオンストレス下、stop1を用いたマイクロアレイ解析及び、Web上のデータベースを用いたバイオインフォマティクスによるAtALM71のAl応答シス配列の推定、その他Al耐性に関わる因子の探索も試みた。Al耐性(特異的)候補遺伝子を推定することができた。それらを証明する組み換え体の作成を行った。一方、シス配列推定に関しては、データ整理方法に再検討が必要であった。 3、Al(酸)耐性に関与するSTOP1の多型解析 多くの生態型のSTOP1配列解析から生態型間で耐性と関連性のあるDNA多型を推定した。異なるハプロタイプの組み換え体の作成を行った。STOP1を含む、その他今後の同定遺伝子の中から、耐性差の成因を説明することができる多型を同定することができれば、他種への応用とともに、非組み換えの育種面でも有効である。
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