2008 Fiscal Year Annual Research Report
ライテマイスタートーション、モース理論による非可換不変量と3次元の幾何構造の研究
Project/Area Number |
08J07685
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
北山 貴裕 The University of Tokyo, 大学院・数理科学研究科, 特別研究員(DC1)
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Keywords | 位相不変量 / 結び目 / 3次元多様体 / 表現空間 / 位相幾何学 |
Research Abstract |
本年度は、特に非可換な変換群を持つ被覆空間から3次元多様体の位相構造を捉えることを目的として、位相不変量であるReidemeister torsionが持つ結び目のDehn手術の情報についての研究、3次元多様体の基本群の表現がなす空間の構造とその上の基本的な関数の振る舞いについての研究を行ったところ、以下のような成果があった。 1 Reidemeister torsionと結び目のSeifert手術について 線形表現に対するReidemeister torsionからなる、結び目及び閉3次元多様体の不変量を構成し、そのDehn手術公式を導き、更に、2次元球面を底空間とするSeifert多様体に対して計算を行った。帰結として、Reidemeister torsionに関する、結び目がSeifert多様体を生ずるための必要条件を得た。これは以前に知られていた可換表現を用いた方法では判別不可能な例にも有効に適用され、Dehn手術を調べるための新しい手法を与えた。 2表現空間上のTorsion体積要素とねじれAlexander関数の対称性について Reidemeister torsionを用いて、絡み目群のSL_2(C)-指標代数多様体(SL_2(C)-表現空間の共役作用による代数幾何学的商)の最低次元の各成分上に複素体積要素を標準的に構成し、これが当代数多様体上の自然な変換と適合的であることを示した。応用として、指標代数多様体上の関数と見做したねじれAlexander不変量がある大域的な対称性を持つことを明らかにした。この研究により、3次元多様体の指標代数多様体の構造の理解が前進し、基本群の表現に付随する不変量の新たな取扱い法が見出された。
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Research Products
(2 results)