2008 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
08J07955
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Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
石井 聖二 Keio University, 医学研究科, 特別研究員(DC1)
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Keywords | 神経幹細胞 / ES細胞 / アルツハイマー病 / ホメオボックス遺伝子 / コリン作動性ニューロン / 神経誘導 / 神経分化 / 転写因子 |
Research Abstract |
本研究計画は、アルツハイマー病の病態解析および新規治療法や薬剤開発につながる研究を展開していくために、コリン作動性ニューロンの発生に重要であると考えられるNkx2.1、Lhx6、Lhx8、Olig2の4つの転写因子、中でも必須であると考えられるLhx8の下流標的遺伝子を明らかにし、前脳型コリン作動性ニューロンの分化制御機構を明らかにすることを目的とした。そこでまず、前脳の神経前駆細胞を効率よく誘導するため、既知の神経誘導法であるneurosphere培養系とSFEB培養系の両者の検討を行った。Neurosphere培養系およびSFEB培養系において培養stageごとにRNAを抽出後RT-PCRを行い、未分化なES細胞で発現するnanog、oct-3/4や神経幹細胞/前駆細胞で高発現するsox1、前脳で発現する遺伝子であるbf1などの発現を検討した。その結果、sox1やbf1はNeurosphere培養系の胚葉体(EB)より、SFEB培養系の培養五日目の細胞で発現が高かった。一方でSFEBの培養系ではnanogやoct-3/4の発現が残存しており、Neurosphere培養系ではneurosphereでnanogやoct-3/4の発現が完全に消失した。さらにWntシグナルのinhibitorであるDkk1の培養上清を添加すると、Bf1やNkx2.1の発現が顕著に上昇したことから、ES細胞から前脳の神経系前駆細胞を高効率に誘導できる培養系(SFEB-neurosphere系)を確立した。そこでこのSFEB-neurosphere系に強制発現およびノックダウンを行うために、Nkx2.1、Lhx8、Lhx6、Olig2、およびNLI、Lmo1、Lmo2、Lmo3、Lmo4のクローニングを行った。それと並行してMGEに発現するLhx8、Lhx6、Olig2のノックダウンベクタータ作製し、またNkx2.1とNLIのノックダウンベクターも作製した。
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Research Products
(3 results)