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2009 Fiscal Year Annual Research Report

サルエイズモデルにおけるCTLエスケープ変異体の解析

Research Project

Project/Area Number 08J08476
Research InstitutionThe University of Tokyo

Principal Investigator

稲垣 奈都子  The University of Tokyo, 大学院・医学系研究科, 特別研究員(DC1)

KeywordsHIV / SIV / 代償性変異 / 複製能 / キャプシド / 変異体
Research Abstract

ヒトにAIDSを引き起こす原因ウイルスはヒト免疫不全ウイルスHIV(human immune deficiency virus)であり、同様に、サルにエイズ様症状を引き起こすウイルスとしてサル免疫不全ウイルスSIV(simian immunodeficiency virus)が存在する。SIVでも病原性と非病原性を有するものがあり、ウイルスが本来の宿主から他の宿主に移った際に、それまでとは異なった性質、とりわけ病原性を発揮する現象が知られており、その機序の解明は大変重要である。しかしながら、まだ解決されていなく本研究ではその点を明らかにしたいと考えている。
SIVmac239感染性分子クローンを基にGag205番目をDからEに置換した変異体を作成した。このアフリカミドリザル由来のCOS細胞株およびヒト細胞由来のHeLa細胞株に遺伝子導入し、各々のウイルスストックを作製した。これらのウイルスをアカゲザル由来のT細胞株およびヒト由来のT細胞に感染させたところ、野生型に比べ変異型ではウイルス増殖の低下を確認した。そして、サル細胞でもヒト細胞間においても複製増殖伝播能の差は認められ、宿主非依存的な現象であると考えられる。205番目に更に変異を加え2つ変異体を数種類作成し、その複製能を観察した。205番目単独変異で低下した複製能を維持する群と野生型レベルにまで回復する群があることが認められた。本研究では、特に後者の代償性変異に焦点を当てて取り組んでいる。
ウイルスのライフサイクルは複雑である。とりわけ、HIV、SIVを代表とするレトロウイルスのライフサイクル内の詳細な現象は、ブラックボックスが多いのが現状である。現在、Gag205変異体で複製能の低下の原因・およびcompensatoryする変異がどのような機序で複製能を回復したのかをモデル構造も踏まえて検討している。

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Published: 2011-06-16   Modified: 2016-04-21  

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