2009 Fiscal Year Annual Research Report
骨・軟骨細胞における副甲状腺ホルモン受容体シグナルの分子生物学的解析
Project/Area Number |
08J08540
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
FREITAS Paulo Hokkaido University, 大学院・歯学研究科, 特別研究員(PD)
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Keywords | PTH / rankl / c-fos / カップリング / 破骨細胞 |
Research Abstract |
申請者は、これまでに副甲状腺ホルモン(PTH)間歌投与によって骨形成が亢進するメカニズムを、PTHが前骨芽細胞の増殖を誘導すること、その一方で、破骨細胞とのカップリングによって前骨芽細胞が骨芽細胞に分化誘導を受けることを明らかにしてきた(Freitas et al., 2009)。また、破骨細胞が存在しないc-fos^<-/->マウスにPTH間歇投与を行うと、ALP陽性を示す前骨芽細胞が増殖していたが、それらは成熟した骨芽細胞(骨基質合成能+)には分化しておらず、破骨細胞が存在しないために前骨芽細胞がカップリングによって骨芽細胞に分化できないと推測された。さらに、Rankl(receptor activator nuclear factor kB ligand)^<-/->マウスに対して同様にPTH投与を行うと、c-fos^<-/->マウスとは異なり、ALP陽性骨芽細胞系細胞の増殖ばかりでなく、カルセイン標識の増加を観察した。このことは、rankl-/-マウスにPTH投与を行うと骨形成が誘導されることを強く示唆している(Miyamoto, Freitas et al., 2010骨形態計測学会・発表予定、米子)。従って、多核巨細胞として骨吸収を行う破骨細胞でなくとも、その前駆細胞の段階で前骨芽細胞とカップリングを行う可能性があり、rankl-/-マウスにそのような細胞が存在するのか、現在、そのような細胞の同定とカップリングにおける細胞学的メカニズムについて、引き続き、解析を進めている。
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Research Products
(4 results)