2008 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
08J08597
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Research Institution | The Institute of Physical and Chemical Research |
Principal Investigator |
石田 喬志 The Institute of Physical and Chemical Research, 細胞機能研究ユニット, 特別研究員(PD)
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Keywords | 植物 / シロイヌナズナ / 発生 / 細胞周期 / 核内倍加 / 倍数化 |
Research Abstract |
本年度の研究において、各変異体の表現型解析を行い茎頂や根端のメリステム領域の縮小や葉型の変形、花茎の帯化といったメリステム領域の機能不全を示唆する表現型を明らかとした。さらに、DAPI染色による蛍光顕微鏡観察によって、異常な核内倍加がメリステム領域で進行していることと、それによる細胞の異所的な肥大がおきていることを明らかとした。フローサイトメトリによる解析からもメリステム領域を構成する2Cや4Cの細胞群が減少するという傾向が示されており、これを追認する結果と言える。また、hip変異体群では、核内倍加の正常な進行や終了の制御のみならず細胞分裂周期から核内倍加周期への移行制御にも異常があることを示している。 シロイヌナズナのセントロメア配列に特異的なプローブを用いたFISH解析によりhip変異体群の核相増加の原因は、hip1では倍数化により、hip2-4では核内倍加の進行によるものであることを明らかとした。すなわち、核相の異常増加の原因によらずメリステム機能及び植物体の形態異常が起こりうることを明らかとした。 また、ポジショナルクローニングによりhip2変異体の原因遺伝子を同定し、これまで植物では報告されていない新規のたんぱく質をコードする遺伝子であることを明らかとした。
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Research Products
(1 results)