2008 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
08J08680
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
モハッメド バドルル A The University of Tokyo, 大学院・新領域創成科学研究科, 特別研究員(DC2)
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Keywords | 転写開始点 / 発現量 / 年齢関連遺伝子 / 性決定遺伝子 / 選択的プロモータ / 基礎転写因子 / 5'SAGE |
Research Abstract |
機能ゲノム学において転写開始点および転写量を網羅的に分析することは重要なテーマである。近年、転写開始点の解析に東京大学医学研究科の橋本博士らによって開発された5'SAGE(Serial Analysis of Gene Expression)法はきわめて重要な役割を果たしてきている。5'SAGEを使ってmRNA(メッセンジャーRNA)の転写開始点から下流に数十DNA塩基を切断(以下5'末端配列と呼ぶ)する。5'SAGE法を少し改良し、次世代型シークエンサーの一つであるIllumina/Solexaに適用できる新しい方法も橋本博士らによって開発された。新方法では転写開始点を含んだ遺伝子全体の発現量を網羅的に、しかも幅広いダイナミックレンジで測定できるようになった。今まで曖昧にされてきた低頻度の発現遺伝子の変化も正確に測定可能になった。技術革命により、いままでと違った現象を詳細に観測できるようになってきた。我々はこの手法をもちいて、キイロショウジョウバエ(Drosophila melanogaster)の7つのサンプル(胚、幼虫、未成熟/成熟・雄/雌、培養細胞S2)から5'末端配列を収集し、2,500万タグのゲノム上での位置を決めた(3塩基までのミスマッチを許容)。このデータは以下のような分析結果から、ショウジョウバエの分野において貴重な資源になると思われる。(1)転写開始点は唯一つではなくある程度の幅をもって分布し、異なるサンプル間で分布は類似している場合もあれば、異なっている場合もある。転写開始点の分布を定式化して解析する。(2)一方、サンプル間で分布が著しく異なり、選択的プロモータを示唆する例も多い。(3)基礎転写因子(TATA,INR,DPE,MTE等)が結合するプロモータと転写開始点の分布との関係やこれらの転写因子が結合しないプロモータを明確にする。(4)同一タグの観測回数をmRNA発現量とみなせば、上記のサンプルデータから性や年齢ごとに発現量が著しく変化する遺伝子群を同定することができた。
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Research Products
(3 results)