2008 Fiscal Year Annual Research Report
細胞および細胞ネットワーク定量解析のためのMEMSデバイスの実現とその応用
Project/Area Number |
08J08770
|
Research Institution | Ritsumeikan University |
Principal Investigator |
殿村 渉 Ritsumeikan University, 理工学研究科, 特別研究員(DC2)
|
Keywords | マイクロチャンネルアレイ / 細胞ネットワーク定量解析 / 細胞群磁気誘導 / 生化学オンビジョンチップ / 空間配列電極 |
Research Abstract |
テバイス上での所望の「組織形成」および「細胞・細胞ネットワーク定量解析」を目標に、細胞吸引孔と電極を一体化したマイクロチャンネルアレイ(Micro Channel Array:MCA)構造を有するMEMSデバイスの研究を推進している。具体的には、本研究課題に沿って下記研究内容を今年度推進した。 1.細胞ネットワーク解析用MCA:電極インピーダンス値の低減や高い生体適合性を有する絶縁膜材料の導入に取り組んだ本デバイスにおいて、細胞培養の際に用いるコーティング材の検証およびデバイス上で形成した細胞群ネットワークを対象とする吸引固定時の多点同時信号計測(自発・誘発)を実施した。また、所望の組織形成に向けてMCA構造内に強磁性材を組み込んだ磁気による細胞群位置制御を実施した。本成果より、単一細胞および細胞ネットワークとしての機能を1デバイス上で同時に観測することが期待できる。2.光学的・電気的同時観測用MCA:すべて無色透明な材料で構成したMCA構造を有する本デバイスと一体化することが可能な光学的観測ツールとして、バイオ粒子とイメージセンサ1画素のサイズの整合性の良さに着目した生化学オンビジョンチップを提案した。繰り返し使用に向けて耐薬品性に優れる透明フィルムで覆ったイメージセンサ上に無色透明なMEMSデバイスを直接設置することで、擬似細胞の挙動を観察した。3.空間配列電極型デバイス:3次元細胞ネットワーク解析を視野に入れたMCAデバイスの展開の1つとして、ワイヤーボンディング技術とレーザー加工技術を組み合わせた空間配列電極の実現に取り組んだ。1デバイス上で様々な高さや向きを有するプローブ電極が得られ、電気的に独立した各プローブ電極が空間配列型作用電極として機能することを成果として得ることができた。本成果より、本デバイス上での3次元細胞ネットワーク解析への展開に期待できる。
|
Research Products
(3 results)