2010 Fiscal Year Annual Research Report
親密性の変容と家族の現代的展開―近現代イギリスの法制度とその社会的背景を中心に
Project/Area Number |
08J08984
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
野田 恵子 東京大学, 大学院・総合文化研究科, 特別研究員(PD)
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Keywords | セクシュアリティ / ジェンダー / イギリス社会史 / 親密性 / 家族 / 歴史社会学 / イギリス文化史 / 社会問題 |
Research Abstract |
本年度の成果は以下のとおりである。 1学会・研究会での発表 (1)クィア学会において、「〈寛容な社会〉と『同性愛』の『解放』-イギリスにおける「同性愛」の排除と容認の論理をめぐって-」というタイトルのもと、20世紀半ば以降のイギリスで「同性愛」の絆が急速に社会で容認されるようになった社会的・歴史的背景とその含意を、考察した。 (2)論文の発表 「同性愛と〈寛容な社会〉-解放と容認の時代-」(武藤浩史他偏『愛と戦いのイギリス文化史1960-2000年』慶應義塾大学出版会2011年6月刊行)というタイトルのもと、1960年代以降の〈寛容な社会〉といわれるイギリス社会が、同性間の性愛がどのような論理においてその内部に取り込んだのか、そしてそれは異性間の性愛の意味の変容とどのように連動しているのか、を「同性婚」の合法化までの過程を追跡することで明らかにした。 上記の作業をとおして、イギリス社会が「同性婚」を合法化する背景やその論理を、性にリベラルな社会の誕生という位相ではなく、キリスト教道徳と科学の知の関係性の内部で指摘することができた。
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Research Products
(1 results)