2008 Fiscal Year Annual Research Report
生理・心理特性に基づいた立体映像表現とコンテンツ制作支援技術の開発
Project/Area Number |
08J09022
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Research Institution | Waseda University |
Principal Investigator |
柴田 隆史 Waseda University, 国際情報通信研究科, 特別研究員(PD)
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Keywords | 立体映像 / 人間工学 / 視覚 / 調節 / 輻湊 |
Research Abstract |
立体映像のコンテンツ制作において、適切な立体感であるかどうかといった安全性と快適性を客観的に評価・判断することは困難である。そのため、飛び出しが強くて眼精疲労や映像酔いを誘発させるような不適切な立体映像が多く、映像メディアとして有効活用されていないのが現状である。特に、その適切さの判断は、非専門家や映像クリエータにとって困難なものであり、人間工学的な基準や指標が必要とされている。本研究の目的は、立体映像における奥行き変化や立体映像に特有な現象に対して、観察者の視覚特性や認知特性を利用した立体映像制作支援技術を検討することである。 本年度は、視環境の違いによる奥行き感の相違に関する検討と、視覚特性を映像制作に活用するための基礎検討を行った。立体映像観察における視距離と画面サイズの変化は、観察者の奥行き感に大きな影響を与える。その二つのパラメータが小さくなることは、幾何学的には奥行き感が減少することを意味し、それは眼精疲労の軽減を示唆するが、立体映像の快適性も同時に軽減してしまう。そこで、その変化に伴う心理的な影響に関して検討した。結果からは、小画面でも立体映像コンテンツの奥行き分布を考慮することで十分な立体効果が得られることが分かった。それは、適切な奥行き表現を考慮した映像制作をすることで、安全性と快適性を兼ね備えることが可能であることを示唆している。さらに、視覚特性として両眼立体視における調節と幅湊に着目し、その二つの差違と快適性に関する検討に着手した。視覚の生理特性と観察による主観という両側面から、次年度においても引き続き検討を行う予定である。
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Research Products
(11 results)
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[Journal Article]2008
Author(s)
柴田隆史, 分担執筆
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Journal Title
立体視テクノロジー-次世代立体表示技術の最前線-(株式会社エヌ・ティー・エス)
Pages: 11-16
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[Presentation] Evaluation of stereoscopic image quality for mobile devices using Interpretation Based Quality methodology2009
Author(s)
Takashi Shibata, Shunsuke Kurihara, Takashi Kawai, Tsuyoshi Takahashi, Tomoyuki Shimizu, Ryoichi Kawada, Atsushi Ito, Jukka Hakkinen, Jari Takatalo, Gote Nyman
Organizer
SPIE
Place of Presentation
San Jose, USA
Year and Date
20090100
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