2008 Fiscal Year Annual Research Report
ステムの比較によるRNA配列の構造アライメントアルゴリズム
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08J09050
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
田部井 靖生 The University of Tokyo, 大学院・新領域創成科学研究科, 特別研究員(DC2)
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Keywords | RNA / アライメントアルゴリズム / 機械学習 / データーマイニング |
Research Abstract |
DNAからタンパク質への中間媒体として知られていたNon-coding RNAは,実は生体内における翻訳制御などの重要な役割を担うことが明らかになってきた。これらの機能はRNAの一次配列における相同性よりも立体構造の相同性に強く依存する、一方で、RNAの二次構造の相同性も機能と関係していることが知られている。よって、マルチプルアライメントから二次構造の保存されたnon-coding RNAを発見することは効率的かつ効果的な方法の一つである。RNAは、そのとりうる二次構造を保存するように、配列上離れた塩基のペアーを保つように進化する。よって、RNAのマルチプルアライメントは、一次配列の相同性とともに、二次構造を考慮に入れる必要がある。Non-coding RNAを発見するために、現在までに数多くのマルチプルアライメント手法が開発されてきた。しかし、これらはRNA配列を大域的にアライメントする方法であり、ゲノム配列中に局所的に保存されたRNAを発見する目的には適していない。そこで、われわれはゲノム配列中に局所的に保存されたRNA配列を発見するために、新しいローカルマルチプルアライメント手法を開発した。提案手法は、新しいRNAのペアワイズローカルアライメントモデルに基づいている。そのモデル化のために、条件付確率場という最新の機械学習分野の結果を用いた。これにより、RNAの効率的なペアワイズアライメントのためのさまざまな特徴を組み入れたモデル化が可能となった。ベンチマークデーターセットを用いた実験により、提案手法は、現在までに提案されているRNA配列のためのアライメント手法とモチーフ抽出手法の中で、最も精度が良いことが示された。研究成果は、バイオインフォマティクスのジャーナルであるBioinformatics誌に現在、投稿中である。
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Research Products
(2 results)