2010 Fiscal Year Annual Research Report
重複受精のライブイメージングを基盤とした2つの精細胞の選別的受精機構の解明
Project/Area Number |
08J09138
|
Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
浜村 有希 名古屋大学, 理学研究科, 特別研究員(DC1)
|
Keywords | 重複受精 / ライブイメージング |
Research Abstract |
本研究では、初めて観察に成功した重複受精のライブイメージング技術を基盤として、2つの精細胞が卵細胞、中央細胞へとそれぞれ選別的に受精するメカニズムの解明を目的とした。 22年度は、これまでに得られた研究結果、重複受精時の精細胞の動態について3段階の動きが見られること、また、2つの精細胞の受精相手の細胞が花粉管内の位置によっては決まっていないという2点を中心とした投稿論文の作成、投稿、受理に注力した。 論文の投稿・受理にあたって、最も重要となったのが、受精の際の精細胞と卵細胞、中央細胞との膜融合のタイミングである。これまでの結果では、2つの精細胞と受精相手の細胞である卵細胞および中央細胞の位置関係について議論することが難しかった。今年度は、厚い組織でも深部までダメージを抑えてイメージングできる2光子顕微鏡を用いることで、精細胞の動きと卵細胞、中央細胞の位置関係を高解像度でイメージングすることができた。その結果、放出後の精細胞は卵細胞と中央細胞の両方に接しておよそ10分ほど留まった後、そこから動き出して卵細胞および中央細胞の中に入っていくこと、つまり、再び動き始めるタイミングと膜融合(受精)のタイミングが一致していることが明らかになった。
|
Research Products
(5 results)