2008 Fiscal Year Annual Research Report
高速多指ハンドを用いた柔軟物体の高速マニピュレーション
Project/Area Number |
08J09334
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
山川 雄司 The University of Tokyo, 大学院・情報理工学系研究科, 特別研究員(DC1)
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Keywords | マニピュレーション / 高速多指ハンド / 柔軟物体 |
Research Abstract |
本研究では,柔軟物体のマニピュレーションを目指して,高速多指ハンドと高速視触覚センシングシステムを用いたマニピュレーションアルゴリズムの開発および実現を行っている.本年度は特に,線状柔軟物体(例えば,紐やロープなど)の結び操作に関する研究を行った. 1つ目の研究成果は,結び操作に必要な操りスキルを統合することにより,任意の結び目生成が可能であるといった結び操作の一般性を示したことである.はじめに,人間による結び動作の解析を行い,操りスキルを抽出した.次に,結び目を解析するために,結び目の記述方法を提案した.そして,操りスキルを実現した際に結び目の記述がどのように遷移するかを把握し,結び目の生成方法を得るための解析手法を提案した.8つの結び目を解析し,操りスキルを統合することにより,結び目の生成が可能であることを確認した. 2つ目は,多指ハンドによる結び操作実現を目指して,操りスキルを実現するための戦略と高速視触覚フィードバック制御手法を提案したことである.柔軟物体操りの基本方針として,線状柔軟物体の柔軟特性に依存しないような戦略を提案している.また,戦略にロバスト性を持たせるために視触覚フィードバック制御手法を提案した.そして,少ない指(自由度)で高速かつロバストな線状柔軟物体の操りを実現した. 3つ目は,ハンドとスライダを統合したシステムの構築を行ったことである.これまで高速多指ハンドのみを用いたマニピュレーションを行ってきたが,可動範囲が狭く,実現できるマニピュレーションの範囲が限られていた.そこで,多指ハンドを並進移動させるスライダシステムの構築を行った.次年度以降に,スライダに搭載した2台の高速多指ハンドを用いて,両手による高速かつ器用な柔軟物体のマニピュレーションを行う予定である.
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Research Products
(6 results)