2008 Fiscal Year Annual Research Report
電子移動型光触媒と白金代替触媒の複合化による新規水素発生系の構築
Project/Area Number |
08J09524
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
小谷 弘明 Tokyo Institute of Technology, 大学院・生命理工学研究科, 特別研究員(SPD)
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Keywords | 電子移動状態 / 白金代替金属 / 水素 / 光触媒 / 非ヘム鉄オキソ錯体 / 酸素 |
Research Abstract |
本年度は、研究課題に従い白金代替触媒の開発と電子移動型光触媒との複合化について研究を行った。また、水の完全分解に用いる酸化触媒として非ヘムオキソ錯体に注目し、これまで未解明であったその電子移動特性について検討を行った。 1、白金代替触媒として酵素(ヒドロダナーゼ)にも含まれている鉄クラスターからの水素発生系の構築を行った。光触媒として光励起により長寿命の電子移動状態を生成する電子移動型光触媒(AcrMes)を用いた。AcrMesの電子移動状態からこの鉄クラスターへの電子移動速度は白金の場合に比べて遅いことが分かった。【Phys.Chem.Chem.Phys.2008,10,5159】 2、鉄クラスターからの水素発生の高効率化を目指して、光触媒と金属クラスターの複合化を行った。まず、光触媒であるAcrMesカルボン酸誘導体と表面修飾を行った金クラスターへの直接修飾を行った。その結果、光触媒の金属表面への集積化に成功した。 3、これまで水素発生は電子源としてNADHを用いていたが、光合成反応中心と同様に水を電子源とする触媒サイクルを達成するため、その触媒探索を行った。その中でも鉄及びマンガンオキソ錯体に注目し、その電子移動特性の解明を行った。その結果、これまで分かっていなかったオキソ錯体の電子移動特性である一電子還元電位や再配列エネルギーなどを決定することができた。【Angew.Chem.Int.Ed.2008,47,7321,J.Am.Chem.Soc.2008,130,15134】
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Research Products
(6 results)