2009 Fiscal Year Annual Research Report
化合物半導体の結晶成長における表面吸着層モデルの構築とヘテロ構造界面急峻化の実現
Project/Area Number |
08J09529
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
出浦 桃子 The University of Tokyo, 大学院・工学系研究科, 特別研究員(DC1)
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Keywords | 結晶成長 / 有機金属気相成長法 / III-V族化合物半導体 / ヘテロエピタキシャル成長 / 微小領域選択成長 / 核発生 / 多段階成長 / 双晶 |
Research Abstract |
平成20年度の結果から,現行の観察装置では表面吸着層の速度過程解析に限界があることが明らかになったため,表面吸着層の積極的利用として,微小領域選択成長を用いたSi基板上InGaAsの横方向成長に取り組んでいる.面内での結晶形状均一性を向上させるために成長途中で原料分圧を変化させる多段階成長を提案してきた. これまでの3段階成長の後に4段階目(Step4)として高Ga組成InGaAsを成長させたところ,横方向成長したInGaAsアイランドでは上層50nm程度に双晶消滅層が得られたが,結晶上部角にファセットが形成されたものでは逆に多数の転位が形成されていた.また,両者は最表部のGa組成が異なること,また1つのアイランド内でも組成分布があることが分かり,結晶均一性をさらに向上させることが必要である. Step1のInAsおよびStep2のInGaAsとの関係について理解するため,Step2のInGaAsの時間発展を観察した.Step1後にSi成長領域をInAsが完全被覆しているものとしていないものがあること,不完全被覆InAsの場合は露出しているSi部分にStep2で新たにInGaAsが核発生してしまうこと,不完全被覆InAsはその後のInGaAsでファセット形成アイランドになりやすい傾向があること,成長時間の経過とともにGa組成が増加しファセット形成アイランドの割合が増加していくことが分かった.したがって,Step1のInAsでSiを完全被覆し形状均一性を高めること,Step2の成長は適切な時間を選ぶ必要がある. InAs結晶でSiを完全被覆させるため,従来2μmであった成長領域を1μmにしたところ,InAsによるSi表面の完全被覆がまだ容易ではなく,その後のInGaAsでも横/縦比は促進されたが形状均一性がかえって悪化した.
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Research Products
(22 results)
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[Journal Article] High electron mobility metal-insulator-semiconductor field-effect transistors fabricated on(111)-oriented InGaAs channels2009
Author(s)
H.Ishii, N.Miyata, Y.Urabe, T.Itatani, T.Yasuda, H.Yamada, N.Fukuhara, M.Hata, M.Deura, M.Sugiyama, M.Takenaka, S.Takagi
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Journal Title
Applied Physics Express 2
Pages: 121101-1-3
Peer Reviewed
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