2008 Fiscal Year Annual Research Report
高温水蒸気を用いた廃棄物からの水素リッチガス生成システムに関する研究
Project/Area Number |
08J09642
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
梅木 健太郎 Tokyo Institute of Technology, 大学院・総合理工学研究科, 特別研究員(DC2)
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Keywords | バイオマス / ガス化 / 高温水蒸気 / 水素 / 反応モデリング / シミュレーション |
Research Abstract |
高温水蒸気による廃棄物ガス化システムについて、固体反応のモデリングとシミュレーションによるガス化炉の解析を行った。固体反応のモデリングでは、反応を熱分解とチャーガス化に分類し、それぞれについて(1)水蒸気の反応への関与、(2)熱分解の見かけの反応速度、(3)チャーガス化の反応速度、を評価した。水蒸気の反応への関与については、窒素雰囲気及び水蒸気雰囲気におけるタール・チャー・ガスの生成速度とその組成を調べた。その結果、水蒸気添加により1次熱分解反応に与える影響は無視できるが2次熱分解反応(脱水素反応)は促進され、800℃以上でチャーの水蒸気ガス化反応が顕著に観察されることが分かった。熱分解の見かけの反応速度については、高温水蒸気雰囲気中におけるバイオマスの大粒子(10-20mm)の質量減少速度を求めた。この結果は、熱移動の影響も含めたモデル化を次年度に引き続き行う予定である。チャーガス化の反応速度では、熱分解で生成したチャーの水蒸気雰囲気中における質量減少速度を実験により求め、温度や水蒸気分圧の与える影響を検討した。その結果、オーバーラップドグレインモデルにより実験結果をモデル化でき、活性化エネルギーが185.4kJ/mol、反応次数が0.627となった。また、実証プラントの実験結果の評価および解析を目的とし、ガス化炉のシミュレーション解析を熱分解モデル、およびプラグフロー気相反応器モデルにより行った。反応パラメータ(水蒸気比・水蒸気温度)とガス化炉内の反応温度との相関を求め、反応パラメータがガス組成等に及ぼす影響を定量的に評価した。
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Research Products
(4 results)