2009 Fiscal Year Annual Research Report
次世代半導体イメージャを用いた硬X線・γ線観測による太陽フレア粒子加速の研究
Project/Area Number |
08J09685
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
石川 真之介 The University of Tokyo, 大学院・理学系研究科, 特別研究員(DC1)
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Keywords | X線 / γ線 / 半導体イメージャ / 太陽フレア / 恒星フレア |
Research Abstract |
本年度は、2010年度に打ち上げを予定している太陽硬X線観測ロケット実験FOXSI搭載用の両面シリコンストリップ検出器(DSSD)のフライト品の試験を行い、エネルギー分解能1keVという要求性能をみたし、かつ75μmという優れた位置分解能を持ったイメージング性能を実証した。この結果は、IEEE国際会議にて発表した。 太陽以外の恒星のフレアについて、「すざく」衛星によるX線観測を解析し、恒星フレアの硬X線変動を明らかにした。すざくにより観測されたAlgol連星からの恒星フレアは、10keV以上の硬X線が観測され、さらにその時間変動を追うことができた歴史上数少ない、非常に貴重な例である。この結果は、日本天文学会にて発表した。また、昨年度観測提案を行い、採択されたUX Ari連星の観測が行われ、その解析を行った。 太陽フレアの硬X線、γ線の中でも、特に150keV以上の高エネルギー成分に注目した解析を行い、高エネルギーで観測されている26のフレアの中から21個のフレアでイメージングに成功した。また、これらのフレアの、空間スケール、フラックス強度等のパラメータの相関を調べ、理論との比較を行った。この研究は、主に2009年8月に、RHESSI衛星を開発・運用しており、その結果の科学的研究においても世界をリードしているカリフォルニア大学バークレー校に滞在し、専門の研究者と議論しながら行った。この結果は日本天文学会にて発表した。
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