2008 Fiscal Year Annual Research Report
可動型グラフト鎖を有する新規ポリマー:グラフトポリロタキサン
Project/Area Number |
08J09781
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
高坂 泰弘 Tokyo Institute of Technology, 大学院・理工学研究科, 特別研究員(DC1)
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Keywords | グラフトポリロタキサン / ポリロタキサンネットワーク / 液晶性エラストマー / クラウンエーテル / シクロデキストリン / アゾベンゼン / リサイクル / リビング重合 |
Research Abstract |
実施計画記載の研究(A)に関して、本年度は合成法の確立、構造決定、及びグラフト鎖の可動性の評価を行った。リビング重合・末端変換反応によりグラフト化剤を合成し、これを予め調製したポリ擬ロタキサンとの反応によってグラフトポリロタキサンへ誘導した。この反応条件を精査し、グラフト化率を調整した精密合成を実現した。さらに、生成物やモデル[2]ロタキサンの分光学的解析から、目標化合物が合成・単離されたこと、グラフト鎖長が主鎖上の並進運動により変化することを見出した。これらの成果はグラフトポリロタキサンの概念の確立に至っただけでなく、次年度以降に掲げた応用研究への布石となった。また、本研究の知見を活用し、リサイクルが可能な架橋高分子が開発された。以上は国内外の学会発表のほか、特許申請を手続き中であり、併せて学術論文の投稿を準備している。他方、(B)では、より液晶性が発現しやすいよう、クラウンエーテル型ロタキサンを基盤とする分子へ設計を改め、合成を検討した。当該年度は設計に加え、原料となるクラウンエーテル誘導体と液晶ユニットの合成を達成した。
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Research Products
(4 results)