2010 Fiscal Year Annual Research Report
非侵襲的脳機能画像法を用いた咀嚼運動時のヒト脳機能の解明
Project/Area Number |
08J09861
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Research Institution | Tokyo Medical and Dental University |
Principal Investigator |
宮本 順 東京医科歯科大学, 歯学部附属病院, 助教
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Keywords | 咀嚼 / 口腔 / fMRI |
Research Abstract |
本研究の目的は、咀嚼運動時のヒト脳機能を、非侵襲的脳機能計測法のひとつである機能的磁気共鳴画像法(functional magnetic resonance imaging : fMRI)を用いて解明することである。咀嚼運動時のヒト脳機能についての先行研究においては、咀嚼運動中の咬合力や筋電図測定等を行ったものは皆無であった。それは、(1)磁性体や電流を使用できないMR環境下という特殊な実験環境に制限される、(2)fMRIを計測する頭部と咬合力や筋電図を測定する顔面領域が近接しているため、お互いのデータがもう一方のデータにアーティファクトを生じさせるためデータの計測自体が困難である、ことがあげられる。fMRI測定中に咬合力や筋電図測定を行うことができれば、咬合力を任意に設定するのではなく客観的に規定することができ、一定の条件下でデータを採得することが可能となるため、変動するパラメータを減らし、結果の解釈に主観的要素が介入することを防げるという意義がある。 そこで本研究では、まずfMRIと筋電図の同時計測のセットアップを行い、「咬合力依存性の大脳皮質賦活部位の検索」および「前歯/臼歯部咬合の違いによる咀嚼運動時の神経機構の同定」というテーマに取り組んだ。この結果を、86th Congress of the European Orthodontic Society (Slovenia)および88th International Association for Dental Research General Session (Spain)にて発表した。後者の発表においては、IADR Neuroscience Wiley-Black well Publishing Young Investigator Research Awardの候補者にノミネートされた。
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Research Products
(5 results)