2008 Fiscal Year Annual Research Report
自律移動センシングロボットによるネットワークの通信プロトコルに関する研究
Project/Area Number |
08J10136
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
鈴木 亮平 The University of Tokyo, 大学院・情報理工学系研究科, 特別研究員(DC2)
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Keywords | マルチロボットセンサネットワーク / 通信プロトコル / セッション制御プロトコル |
Research Abstract |
1.当初の研究実施計画を拡張し,マルチロボットセンサネットワークでのセッション管理において,近隣セッション間で周囲の環境に応じて,ノードの移動経路を統合し,各セッションに参加しているノードを共有することで,ノードの実際の移動距離を減少させ,消費電力最小化また遅延時間最小化というシステムポリシに応じた効率的なデータ配送を行うアルゴリズムを提案した.統合されたセッションにおけるノード群の最適移動経路(ツリー)の決定には,各点を全て結ぶ経路の総和が最小となる木である,ユークリッドスタイナー木構築のアルゴリズムを元に,ノードの実際の移動距離を最小とするMinimum Substance Distance Tree(MSDT)構築アルゴリズムを提案した.また,MSDTの各枝に配置するノードの割合の決定では,各セッションの送信元ノードのバッファがオーバフローしないように制約を加え,エネルギー消費量を最小化するノードの配置アルゴリズムを提案した.さらに,複数セッションを統合管理中にセッションの離脱・追加を行う際,一度決定したツリーを再構築せず,ローカルな判断のみで関連する最小部分のみを再構築するアルゴリズムを提案し,再構築にかかるオーバヘッドを減少させた. 2.研究目的である,実世界での運用も考慮し,ノードのエラー(無線通信部分の故障,駆動部の故障,無線通信・移動両方の故障)をノードの動作(ジェスチャー)と無線通信のみを利用し,判別する手法を提案した. 3.実証実験のためのプロトタイプロボットの設計・実装を米国ペンシルバニア大学,マングハラム准教授との協力により行った.プロトタイプロボットは米国カーネギーメロン大学で開発された無線センサ(FireFly)を利用し,無線センサによる直接のモータ制御を可能とする制御プログラムを作成した.
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Research Products
(4 results)