2009 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
08J10185
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
梶谷 忠志 The University of Tokyo, 大学院・工学系研究科, 特別研究員(DC2)
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Keywords | 高分子 / 液滴 / 乾燥 / 薄膜形成 / 制御 / マランゴニ効果 / 再流動化 |
Research Abstract |
高分子液滴の乾燥、薄膜形成過程に関する研究の中でも、本年度は主に一連の過程を外部より制御するための手法を提案する研究に従事した。具体的にはマランゴニ効果を用いた制御手法、及び溶媒蒸気による再流動化現象を用いた手法の2つである。以下、それぞれの詳細を記す。研究代表者等は、水溶性高分子(水-PDMA)の液滴乾燥家庭において、接触線のダイナミクス、及び溶媒蒸発後に形成される薄膜の形状が一般的なケースとは著しく異なることを発見し、その原因が液滴中に生じる局所的な表面張力勾配(マランゴニカ)であることを明らかにした。本研究を元に、任意の高分子液滴系でも界面活性剤を微量に添加することでマランゴニ力を内部に駆動し、液滴乾燥後の薄膜形状を制御できることも明らかに出来た。また、他の有効な薄膜形状制御法として研究代表者等が提案した手法が溶媒蒸気による再流動化現象を用いたものである。これは一度液滴滴下、乾燥により形成された薄膜を溶媒蒸気浴中に適当な時間さらすことで、薄膜形状を再成形できるというものであり、最適な形状を得るために必要な時間に関しても、見積もる為の物理モデルを提案した。
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Research Products
(8 results)