2008 Fiscal Year Annual Research Report
エコツーリズム空間におけるホスト-ゲスト構造と資源の適正利用メカニズム
Project/Area Number |
08J10354
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Research Institution | Tokyo Metropolitan University |
Principal Investigator |
有馬 貴之 Tokyo Metropolitan University, 大学院・都市環境科学研究科, 特別研究員DC1
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Keywords | オーストラリア / エコツーリズム / 観光行動 / 適正管理 / GPS / GIS / バックパッカー / フレーザー島 |
Research Abstract |
2008年度に行った活動は以下の通りである。 本研究で対象とするエコツーリズムの定義について文献を収集し、精読した。エコツーリズムの定義については、現在でもコンセンサスが得られていないが、それぞれの解釈の幅を持ちながらも、徐々にその方向性は定まる方向にある。また、エコツーリズムの事例研究は、発展途上国で調査され、マス・ツーリズムと対照的な事例として紹介されることが多い。しかし、本研究の対象地となるオーストラリアにおいては、マス・ツーリズム的要素を持ったエコツーリズム(ウルルーカタ・ジュタ国立公園)やローカルな住民を対象としたエコツーリズム(ムンゴ国立公園)がみられることが明らかとなった。 また、本研究の調査地であるフレーザー島周辺地域には、2つの異なった発展を遂げている観光地が存在する。ハービーベイはフレーザー島に向かうバックパッカーで発展する観光地という以外に、退職者や家族連れの保養地となっており、街の発展は海浜の形状に大きく左右されていた。一方、レインボービーチは主にバックパッカーの滞在地として機能しており、バックパッカーの行動が地域に大きな経済的影響を与えていることが想定された。 なお、フレーザー島におけるエコツーリズムは、マス・ツーリズム的な要素をも含んでおり、国際観光客の割合も高い。調査では、ハービーベイからの観光者であるバックパッカーに焦点を絞り、2つの調査(GPS調査とアンケート調査)を行った。その結果、フレーザー島に不慣れな彼等は、提示された旅程に従うことが多かったという結果が得られた。
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Research Products
(6 results)