2008 Fiscal Year Annual Research Report
広域情報空間のためのインタフェース構築による空間型コンテンツの創出
Project/Area Number |
08J10373
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
鳴海 拓志 The University of Tokyo, 大学院・工学系研究科, 特別研究員(DC1)
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Keywords | 空間型コンテンツ / ユビキタスインクフェース / 可視光通信 / 協調行動 / 冷温感覚 / ウェアラブル |
Research Abstract |
本研究の目的は,広域のユビキタス情報空間をターゲットにしたインタフェースを構築し,「人と環境」,「人と人」が多様なインタラクションをおこなえる環境を作り出すことで,新しい都市の基盤と新しいジャンルの体験型コンテンツを創造することである. 本年度は,多重化可視光通信技術を利用する事で,複数人のユーザが同時に行動した時に単独ユーザだけで行動したときとは違うインタラクションを実現することができる可視光インタフェースシステムを開発し,それによって協調行動を誘発するインタラクションのモデルを構築した.さらにこれを踏まえ,可視光インタフェースシステムを応用した展示ガイドシステムを制作した.構築したシステムでは,実世界中で場所やものと対応付いた情報を,ユーザが興味に応じて直観的に選択・取得できるよう,モバイル型の可視光インタフェースを利用し,空間中の興味のある箇所やものを照らすと情報が得られる.このシステムでは複数人で同時に展示を鑑賞することで一人で鑑賞するときよりもより詳細な情報を得ることができる.この展示ガイドシステムの操作性や使用感を評価し,提案システムの有効性を示した. 加えて,ウェアラブル冷温感覚提示装置を用いてユーザに位置に応じた温度を提示し,温度情報によって空間をゆるやかに分割するシステム"Thermotaxis"を構築した.このシステムは,冷温感覚を,その特性を活かした上で空間が持つ仮想の特徴量を非明示的に人に伝達するためのメディアとして利用し,この仮想の特徴量によって空間中の人の行動を変化させ,人間と空間かインタラクションをおこなうものである.実験により,温度場によって空間中の人の行動を変化させる事ができることを示し,また,温度場の種類によってはユーザ同士の距離を近づける効果かおることを確認し,ユーザ間のインタラクションを誘発していることを示した.
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Research Products
(17 results)