2009 Fiscal Year Annual Research Report
アーティストのための3DCGアニメーション制作支援
Project/Area Number |
08J10380
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
藤堂 英樹 The University of Tokyo, 大学院・情報理工学系研究科, 特別研究員(DC1)
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Keywords | 3DCG / アニメーション / トゥーンシェーダー / ライティング / 陰影 / ハイライト |
Research Abstract |
本研究では、「アーティストのための3DCGアニメーション制作支援」をテーマとし、アーティストが3DCGの見た目を制御するのに効果的なシステム、インターフェースの開発を行っている。当該年度は、手描きのアニメ表現におけるアーティスト独特の特徴強調手法に着目し、それを3DCG上で実現するシステムについて研究を行った。以下にその概要をまとめる。 ○トゥーンシェーダのためのライティング手法 手描きのアニメにおいて、陰影やハイライトは特徴を強調して描かれる。アーティストとの議論を基に、アニメ表現をする上で特に重要視されている「平坦さを強調するための直線的な陰影やハイライト」「鋭さを強調するための輪郭付近に出る陰影やハイライト」「凹凸を強調するための陰影やハイライト」を3DCG上で実現する手法を提案する。本手法では、少数のパラメータを調節することにより、インタラクティブに結果を確認しながら、上記の3種類の陰影やハイライトの強調の仕方をデザインすることができる。これによって、従来の3Dシステムでは実現が困難であった手描き特有の強調を3DCG上においても効率よく制御できるようになった。本研究の成果は、論文誌Computer Animation and Virtual Worldsに採択され、国際学会CASA2009において口頭発表した。 ○3Dモデルにおける輪郭線強調手法 手描きのアニメにおいて、輪郭線はライティングや視点からの距離に応じて描かれ方が異なる。アーティストとの議論を基に、アニメ表現をする上で特に重要視されている「太さ」「色」「途切れ」の調節を3DCG上で実現する手法を提案する。本手法では、少数のパラメータを調節することにより、インタラクティブに結果を確認しながら、上記の3種類の要素をライティングや視点からの距離に応じてデザインすることができる。これによって、従来の3Dシステムでは実現が困難であった手描き特有の強調を3DCG上においても効率よく制御できるようにすることを目指す。 本研究により、3DCGの陰影やハイライト、輪郭線の表現力が増し、手描きでは実現できないダイナミックな動きのアニメーションとの融合によって、作品の質が大きく向上することが期待できる。
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Research Products
(3 results)