2009 Fiscal Year Annual Research Report
組織再構築におけるカスパーゼ活性化パターンの時空間的解析と生理的意義の解明
Project/Area Number |
08J10543
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
中嶋 悠一朗 The University of Tokyo, 大学院・薬学系研究科, 特別研究員(DC1)
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Keywords | プログラム細胞死 / 細胞増殖 / 発生 / カスパーゼ / ショウジョウバエ / 生体イメージング / 組織リモデリング |
Research Abstract |
プログラム細胞死の組織再構築における制御機構や、細胞死と他の細胞との相互作用の多くは不明である。本研究ではFRET型のカスパーゼ活性化検出プローブを用いて、生理的に起こるアポトーシスを単一細胞レベルの解像度で可視化する系を構築し、組織内での時空間的なカスパーゼ活性化パターンを明らかにしてきた。本年度は、組織再構築モデルにおいて、カスパーゼ活性化パターンの詳細な記述を行った。その結果、増殖細胞・死細胞間コミュニケーションにより細胞死が時空間的に制御されていることが示唆された。また、UV照射による人為的操作をすることで、増殖能のある細胞との局所的な相互作用が死にゆく細胞へのトリガーとなることを示した。これらの成果は現在投稿準備中である。また、本系を用いて、非自律的に細胞死を誘導する因子が同定可能なスクリーニングシステムを構築した。成虫および蛹期の表現型を指標に1^<st>スクリーニングとして1000系統以上を調べ終えた。現在、2^<nd>スクリーニングによる絞りこみを検討中である。本研究の遂行により、生理的条件下で起こる組織リモデリング過程での細胞死の制御メカニズム、そして生理的意義が解明されることが期待される。また、本研究の成果は「CSHL meeting "Cell death"」(ポスター発表)、「The 9^<th> Japanese Drosophila Research Conference」(口頭発表)等の国内外の複数の学会・研究会で発表した。
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Research Products
(3 results)