2010 Fiscal Year Annual Research Report
ヒューマノイドの視聴覚環境理解による状況認識に基づく人間行動予測と自律的支援実現
Project/Area Number |
08J10605
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
得津 覚 東京大学, 大学院・情報理工学系研究科, 特別研究員(DC1)
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Keywords | 状況認識 / ヒューマノイド / 視聴覚処理 / 自律支援 / 能動的認識 / 確率的推論 / 動作認識 / 知能ロボット |
Research Abstract |
生活空間においては状況が多様に存在し,12種の状況を取り上げ,必要な認識機能・支援行動機能について明確化した.それに対し,空間情報・日用品情報・生活音情報に着目し,状況を「いつ」「誰が」「どこで」「何を」の4要素をもつ状況センテンスを導入し構造化したことで,(1)扱う対象の具体化とその範囲を文章の語彙として把握でき,(2)ロボットの選択的知覚機能がそれらのスロットを埋めていき状況認識を行ってゆく機能の構成を示した. 状況に対して行うべき支援選択リストを設け,行うべき支援を選択し環境記憶に基づいて基本動作要素を生成するプランナ機能を統合するというシステム構成法を示した.状況認識においては,時間帯・空間場所によって状況候補を絞り込めるように,複数の認識器を時空間内に置き,各認識器においては生活音・操作対象に着眼できるよう,スロットを推定するときに確率的因果関係に基づいてそれらを判断根拠として用いるというシステムの構造化を行った.また状況センテンスに対応した支援選択リストを保持する事で,日常生活支援の多様な状況の認識とそれに対する支援候補の選択を効率的に行えることを示した.評価に関しては,人と複数の動作対象物が存在し,複数の支援の想定可能な日常環境のキッチンダイニングで生じる状況に対し,生活音・対象物・場所情報を用いることで,(1)対象物に対する作用,人の姿勢の動きを直接,画像処理,三次元処理によって認織せずとも,それらの情報を生活音,対象物情報を手がかりにして,状況を推論できる事を,キッチンにおける調理の状況,皿洗いの状況の認識とダイニングにおける状況の認識の中で示し,(2)同じ対象物が登場する状況においても,空間情報に応じて状況候補を限定する事で,効率的に状況を認識できる事が,キッチン,ダイニングの異なる場所における状況認識に対し有効であることを実例の中で示した.
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Research Products
(1 results)