2008 Fiscal Year Annual Research Report
力感応型ヒューマノイドロボットのためのバックドライバブルHSTアクチュエータ
Project/Area Number |
08J10620
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
神永 拓 The University of Tokyo, 大学院・情報理工学系研究科, 特別研究員(DC2)
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Keywords | バックドライバビリティ / ハイドロスタティックトランスミッション / ウェアラブルロボット |
Research Abstract |
ヒューマノイドロボットの運動性能を高めるためには,その構成要素であるアクチュエータの基本性能を高める必要がある.アクチュエータの基本性能には出力重量比やバックラッシ,配置自由度などがあるが,近年,特に力を制御する用途において,力感受性やバックドライバビリティといった性能が注目されてきている.アクチュエータがバックドライバビリティを損なう大きな要因がアクチュエータ内部の摩擦であるため,本研究では低い摩擦で減速が行える油圧減速機(ハイドロスタティックトランスミッション,HST)を用いることで力感受性とバックドライバビリティを有するアクチュエータを開発すること,さらに,そのアクチュエータをヒューマノイドロボット並びにウェアラブルロボットへの応用することを目的としている.その過程でエネルギ回生とリアルタイム制御技術についての研究も行う. 平成20年度は制御系の研究と駆動回路の検討を主に行う予定であった.当初想定していた具体的な研究内容は以下のとおりである. ・大型バックドライバブルHSTの性能評価・同定・インピーダンス制御系の研究 ・エネルギ回生機構の研究 実際には平成21年度に予定していたウェアラブルロボットへの応用研究と機構設計の一部を先行して本年度に行い,エネルギ回生に関してはハードウェアの開発にとどめた. 本年度の具体的な成果は以下の通りである (1)HSTの対称性を表現したモデルの考案とそのモデルに基づくバックドライバビリティの条件の導出と力感受性との関係の考察 (2)現有の大型バックドライバブルHSTのバックドライバビリティの評価とインピーダンス制御 (3)大型HSTの運動能力を高めるためのセンサの追加設計 (4)現有のHSTの評価に基づいたバックドライバビリティを高めるための構造設計 (5)力感応ウェアラブルロボットへ応用するための設計法の研究 (6)エネルギ回生を可能にするモータドライバの開発
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Research Products
(1 results)