2008 Fiscal Year Annual Research Report
マイクロ波/ミリ波による物体検知識別システムの研究開発
Project/Area Number |
08J10676
|
Research Institution | The University of Kitakyushu |
Principal Investigator |
松波 勲 The University of Kitakyushu, 大学院・国際環境工学研究科, 特別研究員(DC2)
|
Keywords | 広帯域レーダ / クラック / 最尤推定 / Radar Cross Section / マイクロ波 / ミリ波 |
Research Abstract |
平成20年度の研究実施計画は,1,背景不要波(クラッタ)の統計的性質の調査,2,提案しているレンジプロファイルマッチング法による車両識別についての原理的検証であった.その結果1,2共に実施計画通り研究を遂行することができ,その研究成果を論文1編,国際会議2編でまとめている.1,に関しては電子情報通信学会和文論文誌Bにレターで投稿し2009年1月号に掲載されており,国際会議VTC-fall2008にてVTS Japan ChapterよりVTS Student Paper Awardを授与されている.1,におけるレンジプロファイルマッチング法に関しても原理的な検証を終え特許出願書類を検討中であり,電子情報通信学会和文論文誌B通信の未来を担う学生論文特集号へ投稿するため現在論文を作成中である.また様々な車両のレーダ反射断面積(Radar Cross Section:RCS)の調査においてはISITA2008で発表を行い,UWBレーダにおけるRCS特性の調査として,UWBレーダを用いた際のRCSの新たな定義を提案し,2009年4月中に電子情報通信学会和文論文誌Bへレターを投稿予定である. また1,に関しては実環境で数千にも及ぶ実測データを取得し,最尤推定法を用いて定量的に分布推定を行うことで理論的にクラッタ特性を調査した.これまで高分解能レーダによるクラッタ特性はそのモデルを含め解明されていないことから本研究は独占的であり,24GHz帯広帯域レーダにおけるクラッタ特性の解明に大きく寄与した. 以上より当該年度の研究においては夜間や悪天候下での物体検知・識別が可能となり,交通事故防止に大きく貢献できる全天候性型の物体検知・識別システムの実現可能性を確認できた.
|