2008 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
08J10679
|
Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
島添 健次 The University of Tokyo, 大学院・工学系研究科, 特別研究員(DC2)
|
Keywords | ASIC / TOT / APD / PET / パルストレイン |
Research Abstract |
本年度は従来から行ってきた0.35umのCMOSプロセスを用いた高分解能PET向けの信号取得システムの検証を行った。開発したパルストレインASIC、FPGA、PCを接続したデータ取得システムを構成し、信号処理回路の検証、データの取得をおこなった。2チャネルを除いて正常に動作しており、TOTを用いて元のエネルギー情報が復元可能であることを確認した。またLYSOシンチレータとPMTを用いた検出器を接続することでエネルギースペクトルを得、波高値の計測システムと同程度のエネルギー分解能でデータ取得可能であることが確認できた。また本データを取得するに当たりFPGAボードと取得ソフトウェアの開発を行い検出器からデータ取得系までの一連んお流れが核にされた。また検出部としては32chのLYSOと32chのAPDをくみ上げ基本的な性能の評価をおこなった。プリアンプと接続してテストを行ったところエネルギー分解能は15%、また1.28MeVのピークも観察されており使用可能である。0.35umCMOSASICの拡張版として0.25umCMOSプロセスでのASICの開発を行った。現在のASICでは20fCレベルが計測可能であるが、実際には5fCレベルも計測が必要である。本ASICのノイズ評価をおこなったところ最小値でENCは1489電子@0.5usでありAPD用の信号処理回路として使用可能である。また開発した本チップおよびデータ取得用のFPGAを搭載したボードの開発と評価をおこなった。ボードサイズは5cmx10cmで32chが動作していたが各チャネルのばらつきを抑えるため今後は個別閾値をもったASICの開発が必要であることが分かり新しいチップのデザインを行った。ここまでの評価により、検出器から信号処理系までの基礎的な評価、問題点の洗い出しを終え、来年度への道筋をつけた。
|