2008 Fiscal Year Annual Research Report
不注意や多動を示す児童を対象とした学校場面における対人行動改善プログラムの開発
Project/Area Number |
08J10761
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Research Institution | University of Miyazaki |
Principal Investigator |
佐藤 美幸 (野口 美幸) University of Miyazaki, 教育文化学部, 特別研究員(PD)
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Keywords | 不注意 / 多動 / 機能的アセスメント / 特別支援教育 |
Research Abstract |
本研究では,不注意や多動を示す児童に対する社会的スキル改善プログラムと攻撃的行動低減プログラムの効果検討を行い,その結果に基づいて教師トレーニングプログラムを作成・実施し,プログラムに参加した児童の長期的予後を追跡するという計画のもと,研究を進めている。社会的スキル改善と攻撃的行動低減に関しては,宮崎大学教育文化学部付属教育実践総合センター紀要に「LD幼児に対する社会的スキル訓練と注意の訓練-社会的行動の改善とoff-task行動の低減」,および行動療法研究に「攻撃的行動を示す特定不能の広汎性発達障害の児童に対する機能的アセスメントを用いた介入」としてまとめ,いずれも社会的スキル改善プログラムや攻撃的行動低減プログラムが有効であることを示した。これらの結果を踏まえ,教師が社会的スキル改善・攻撃的行動低減プログラムを実施するための教師トレーニングを作成している。作成にあたって,オレゴン大学で行われているPositive Behavioral Supportの研究プロジェクトの中で実際の教師トレーニングに参加し,日本の現状に合わせた教師トレーニングプログラムを作成している。さらに,特別支援教育の分野において,Evidence-based Practiceの概念が導入され,効果量の算出やメタ分析を実施する重要性が指摘されている。しかし,特別支援教育における介入研究では,1事例の実験デザインを用いることが多いため,1事例の実験デザインを用いた研究の効果量の算出やメタ分析が必要となるが,この点に関する研究が非常に少ないのが現状である。そこで,オレゴン大学のスタッフと1事例実験デザインの効果量の算出とメタ分析について共同研究を行っている。
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Research Products
(4 results)