2008 Fiscal Year Annual Research Report
緑内障における外側膝状体の病態機序解明とその治療法の確立
Project/Area Number |
08J10786
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Research Institution | Gifu Pharmaceutical University |
Principal Investigator |
伊藤 保志 Gifu Pharmaceutical University, 薬学研究科, 特別研究員(DC1)
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Keywords | 緑内障 / 外側膝状体 / サル / マウス / 網膜神経障害 / NMDA / GFAP / BDNF |
Research Abstract |
外側膝状体(LGN)は網膜神経節細胞からの視覚信号を視覚野へと中継している領域である。近年、緑内障患者において50%以上の網膜神経節細胞死が惹起されると視野欠損が生じ、さらにその際にはLGN神経障害も伴うことが報告されている。このことから、緑内障の病態解明には、網膜だけではなくLGNの変化についても検討することが重要である。しかしながら、緑内障におけるLGN神経障害後の詳細な検討は十分になされていない。そこで本研究は、緑内障病態モデルマウス及びサルLGNの神経変性について検討することにより、網膜障害時におけるLGN障害機序の解明とLGNをターゲットとした緑内障の早期発見及び治療法を確立することを目的としている。 本年度は、「マウス網膜障害モデルにおける視覚路(LGN及び上丘)の形態学的変化の調査及び薬物による視覚路障害保護作用の検討」及び「アルゴンレーザー誘発サル高眼圧モデルにおける網膜障害時のLGNの経時的変化を検討」を行った。このことより、1.マウス及びサル網膜障害後の視覚路の時間依存的な変化は網膜、視索及び脳(LGN及び上丘)の神経障害が経時的に進行していたこと、2.マウスLGNの神経変性機構にはGlial fibrillary acidic protein(GFAP)及びBrain-derived neurotrophic Factor(BDNF)が関与していること、3.N-methyl-D-aspartic acid(NMDA)受容体拮抗薬及びCa^<2+>チャネル拮抗薬が網膜障害後の視野障害に関連した疾患の有用な治療薬となりうる可能性を示唆した。
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Research Products
(8 results)