2008 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
08J10913
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Research Institution | Osaka City University |
Principal Investigator |
中根 大介 Osaka City University, 大学院・理学研究科, 特別研究員(DC1)
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Keywords | マイコプラズマ / 滑走運動 / シアル酸 / ステップ / 電子顕微鏡 / 細胞骨格 / 超分子構造 / 画像平均化 |
Research Abstract |
最も速く滑走運動を行うMycoplasma mobile、ヒトの病原菌Mycoplasma pneumoniae、トリの病原菌Mycoplasma gallisepticumを用いて、以下のことを明らかにした。 (1)M.mobileの滑走運動は、菌体表面にある『あし』が固形物表面上のシアル酸をつかみ・引っぱることで起こると予測されている。これを直接可視化するために、高速カメラを用いて、特殊な条件下で滑走運動を観察した。その結果、菌体が約40nmの歩幅で1歩ずつ前進する映像をとらえることに成功した。これは、微小なあしの動きをリアルタイムで観測したというだけでなく、シアル酸を介して生じる病原性の理解にもつながるかもしれない。 (2)M.pneumoniaeの滑走運動をになう細胞骨格構造を調べるために、菌体を界面活性剤で処理し、とけ残った構造を電子顕微鏡で観察した。ネガティブ染色法の改良と画像の平均化により、高解像度な細胞骨格像を以前よりも簡単に得ることができた。さらに、すでにあるYFP融合株を利用して、細胞骨格構成タンパク質を網羅的に特定した。 (3)同様にM.gallisepticumの細胞骨格構造を調べ、それが非対称のダンベルのような形状を持つことを明らかにした。近縁種であるM.pneumoniaeのロッド状の細胞骨格と比較すること、これらの超分子構造の概要を知ることができる。両者に共通する滑走運動能、両者で異なる宿主特異性などに対する理解が深まると考えられる。
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[Presentation] Tethered Mycoplasma2009
Author(s)
Nakane D, Nishizaka T, Miyata M
Organizer
Bacterial locomotion and signal transduction (BLAST)
Place of Presentation
Cuernavaca (Mexico)
Year and Date
2009-01-18
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