2009 Fiscal Year Annual Research Report
ユビキタス元素としてのアルカリ土類金属を用いる効率的触媒反応の開発
Project/Area Number |
08J11037
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
坪郷 哲 The University of Tokyo, 大学院・理学系研究科, 特別研究員(DC1)
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Keywords | カルシウム / バリウム / 触媒的不斉反応 / 1,4-付加反応 / Mannich型反応 / アルカリ土類金属 |
Research Abstract |
有機合成化学の分野においてアルカリ土類金属を活用し、環境負荷の低減が行える有機合成反応の開発を目指して検討を行ってきた。 前年度、カルシウムのLewis酸性を用いて配位型配位子であるピリジンビスオキサゾリン(Pybox)配位子を用いると有効な触媒として働くことを見いだしたが適用範囲の拡大を目指して様々な反応に適用したところ1,3-ジカルボニル化合物のイミンへのMannich型反応が効率的に進行することを見いだした。本反応は、β-アミノ酸誘導体が生成し有機合成反応上有用な反応である。さらにアミノ酸由来のアズラクトンを用いたアクリル酸エステルの1,4-付加反応が効率的に進行した。こちらの反応は、アズラクトンのアクリル酸エステルへの初めての1,4-付加反応の例であり生成物がグルタミン酸誘導体であり大変有用である。 さらにこれまではアルカリ土類金属アルコキシドを触媒調製に用いていたがアルカリ土類金属アミドも同様に有効であることがわかってきている。アルカリ土類金属アミドは、アルカリ土類金属アルコキシドに比べてBronted塩基性が強いためこれまでと違った不斉環境が構築できると考えた。様々な検討を行ったところBINOL誘導体とバリウムアミドが有効な触媒として働くことがわかった。モデル反応として、カルコンのインドールへの1,4-付加反応の検討を行ったところ高収率、高エナンチオ選択的に反応が進行することを見いだした。
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Research Products
(4 results)