2009 Fiscal Year Annual Research Report
中華人民共和国初期、華北農村の政権建設と教育・文化工作
Project/Area Number |
08J11099
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
河野 正 The University of Tokyo, 大学院・人文社会系研究科, 特別研究員(DC1)
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Keywords | 中国共産党 / 機関紙 / 河北省 / 華北農村 / メディア / 地域研究 |
Research Abstract |
平成21年度には中華人民共和国において長期間調査を行い、史料の収集および研究・発表を行った。 中華人民共和国建国初期に当たる1950年代において、河北省の農村社会が如何にして変容していったのかを考察し、農村における社会主義改造と、それに伴う宣伝教育の浸透に焦点を当て、天津社会科学院主催明清以来区域発展与現代化進程国際学術研討会にて、中国共産党の機関紙と地域社会の関係について発表を行った。 中華人民共和国建国初期において、内戦期に引き続き社会は混乱の下にあった。そこで中共は自らの政策を有利に執行するため、機関紙等の宣伝工作の普及につとめることとなる。しかしその普及はスムーズではなく、容易に浸透させることができなかった。機関紙は普及した後には農村社会において一定の影響力を持つことができたが、その普及には農業集団化による社会の組織化を待たねばならなかった。宣伝工作の普及は、その社会の在り方に大きく依存していたのである。
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Research Products
(1 results)