2009 Fiscal Year Annual Research Report
植民地時代フィラデルフィアにおける自発的結社と公共秩序の生成
Project/Area Number |
08J11326
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
鰐淵 秀一 The University of Tokyo, 大学院・総合文化研究科, 特別研究員(DC1)
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Keywords | アメリカ / 歴史学 / データベース / 国際情報交換 / 公共性 / 政治文化 / 啓蒙主義 / 植民地時代 |
Research Abstract |
本年度は、昨年度の基礎的な文献収集・調査と内外の研究者との意見交換によって得られた情報や知見をもとに、昨年度からの調査の継続と並行していくつかの研究を遂行し、学会報告等の形式で公表した。 文献収集・調査に関しては、昨年度から継続して研究に必要な研究文献の購入および国内の図書館から貸借などを行った。また、昨年度にアメリカに渡航して収集した個人文書などを含む史料の整理・データベース化を進め、本格的な研究の準備を行った。また、国内外の研究者との意見交換も積極的に進めており、各種の研究会や学界への参加や報告を行うことで研究の方向付けと精緻化をさらに深化させている。とくに、来日したハーヴァード大学のDavid ArmitageやLaurel Thatcher Ulrich等の合衆国における指導的歴史家たちとの研究に関する情報交換は有益であった。今年度の9月13日から19日にかけて開催された日英歴史家会議への参加ではイギリスの指導的な研究者たちと情報交換を行うことで、アメリカ史という一国史を相対化する視点の可能性を得た。 今年度の研究成果としては、まず植民地時代フィラデルフィアにおける自発的結社と個人との関係をベンジャミン・フランクリンという個人の自伝を史料に考察した研究を、今年度の6月9日に津田塾大学において口頭報告として行った。また、1750年のフィラデルフィア・アカデミーの創設を社会的コンテクストのなかで検討した研究成果を、9月13日の日英歴史家会議における英語での口頭報告として行った。 最終年度の課題として、研究の継続とともに、これまで進めてきたいくつかの研究を総合して包括的な成果としてまとめる必要があるだろう。
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Research Products
(2 results)