2009 Fiscal Year Annual Research Report
超高速マルチニューロン画像法を用いて神経演算システムに迫る
Project/Area Number |
08J11333
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
高橋 直矢 The University of Tokyo, 大学院・薬学系研究科, 特別研究員(DC1)
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Keywords | 海馬 / ニューロン / 同期活動 / シナプス結合 / イメージング |
Research Abstract |
前年度に引き続き、海馬CA3野の神経細胞群において観察される同期現象について解析を進めた。とりわけ同期活動を含む回路活動と、シナプス結合を基盤とした内部構造との関係を検証するため、新規に開発したROTing法を用いて研究を行った。本手法は、マルチニューロン画像法を応用した大規模なシナプスマッピング技術であり、同時複数細胞間のシナプス結合を同定することが可能である(Sasaki et al.,2009)。本手法によって細胞間のシナプス結合パターンを同定し、回路構造から活動パターンの再解釈を行った。これら同期活動解析の結果は論文として投稿され、現在リバイス改定中である。 次いで、本研究の延長として神経細胞樹状突起上での自発活動の観察を行った。まず実験の進行にあたり、樹状突起から効率的にパッチクランプ記録を行うために、蛍光パッチクランプ電極の開発を試みた(Ishikawa et al.,in press)。電極先端を蛍光物質で被覆することで、蛍光イメージング下において樹状突起や軸索といった微小な構造体からの記録が可能となった。本発明は、現在特許申請中である。 また上記の研究とは独立して、マルチニューロン画像法を用いた脳圧上昇モデルでの神経活動記録、およびマウス睡眠徐波の脳半球間優位性に関する論文を報告している(Mizunuma et al.,2009;Minamisawa et al.,2009)。
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Research Products
(9 results)