2008 Fiscal Year Annual Research Report
ドーパミン受容体D2のSNPが選択的スプライシング及びアルコール依存症に与える影響
Project/Area Number |
08J11349
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
笹邊 俊和 The University of Tokyo, 大学院・総合文化研究科, 特別研究員(DC1)
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Keywords | ドーパミン / 選択的スプライシング / アルコール |
Research Abstract |
ドーパミン受容体D2はこれまでアイソフォーム間の機能の違いが注目され、研究されてきた。本研究の目的はアイソフォームを作り出している選択的スプライシングがどのように調節されているか、そのメカニズムを解明することである。 まず、選択的スプライシングを調節しているタンパク質を同定するためにいくつかのタンパク質を培養細胞内に過剰発現させ、D2受容体の選択的スプライシングが変化するかを調べた。その結果、PTBP1タンパク質によってD2受容体のアイソフォームのうちLong型が増加し、Short型が減少することが分かった。また、この結果をsiRNAを用いたノックダウンの実験で確認することができた。 次に、転写されたRNAの配列の中でどの部分の配列が選択的スプライシングの調節に重要かを明らかにするための実験を行った。方法としてはminigeneを用いたスプライシング・アッセイを行い、minigeneの配列に変異を導入することで、どの配列の変異によってアイソフォームの量比が変化するのかを調べた。変異を導入することによってアイソフォームの量比が変化する配列が選択的スプライシングの調節に重要だと考えられる。現在までにいくつかの配列の関与を示唆するデータが得られたため、今後はこれらの配列についてさらに詳細に検討する予定である。 ドーパミン受容体D2の選択的スプライシングについては、アルコール摂取によりPTBP1タンパク質を過剰発現させた時と同様の効果が現れることが報告されており、本研究結果がアルコール摂取時における遺伝子発現変化のメカニズムの解明につながることが期待される。
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Research Products
(1 results)