2008 Fiscal Year Annual Research Report
ヒトと環境に優しい可視光酸素酸化マイクロフローシステムの開発
Project/Area Number |
08J11391
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Research Institution | Gifu Pharmaceutical University |
Principal Investigator |
平島 真一 Gifu Pharmaceutical University, 薬学研究科, 特別研究員(DC2)
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Keywords | マイクロ / フローシステム / マイクロリアクター / 光 / 酸素酸化 |
Research Abstract |
ミリモルスケールにおける検討結果をそのまま大量スケールへ生かせるように、マイクロリアクターの手法を取り入れる。反応容器をマイクロリアクター化させ指向性の高い発光ダイオードを用いれば、反応溶液への照射効率が大幅に上がり、高収率で目的物が得られるものと考える。マイクロリアクターは装置のサイズが非常に小さいため、並列に多数並べることが可能であり、スケールアップに伴う反応条件の再最適化を行う必要がなく、ラボスケールでの検討結果がそのまま実用化への展開に結びつく利点がある。 具体的には4-tert-butyltolueneを基質に用い、生成するカルボン酸の収率を指標に、反応試剤の面からと反応システムの面からの両面から検討を行った。まず、反応性の高い紫外線発光ダイオード(ナイトライドセミコンダクター製NS375L-5RL0,375nm)を光源に用いて検討を行った。反応速度向上のために、試料溶液と酸素の導入速度を変えることによる気液混合パルス流形成を試みたが、再現性良い条件を得るには至らなかった。そこで、市販のマイクロリアクター(2液混合型マイクロチップ)を用いて検討を行ったところ、気液混合パルス流については再現性良く形成(流路通過時間約5分)することが出来るようになった。しかしながら、各種ブロムソース存在下では反応の進行は観察されず、原料回収に終わった。そこで、光増感剤であるアントラキノン類を用いて検討を行ったところ反応の進行が観察され、約40%の4-tert-butylbenzaldehydeが生成(NMR収率)していることが分かった。現在、反応流路、溶液の送液速度、LED照射法等について詳細に検討中である。
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Research Products
(8 results)